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最新号
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185号(2009年12月号)

特集 ノリの病気

日本のノリ養殖は古くから行われており,現在は生産枚数 90 億枚,生産額にして約 1000 億円を誇る主要な海面養殖となっている。この発展には品種改良,病気,養殖技術,加工技術などの多様な研究が寄与してきた。とくにノリの病気に関するものは 30 年前にひととおり整理されたが,その後も遺伝子技術の発展や新知見と養殖技術の創出など,研究の進歩はめざましい。本特集では近年のノリの病気研究の新知見をとりあげた。将来のノリ産業にかかわる産学への寄与となろう。

川村 嘉応・本多 大輔・有賀 祐勝 特集「ノリの病気」によせて
関本 訓士・横尾 一成・川村 嘉応・本多 大輔 壺状菌の系統と分類
本多 大輔・関本 訓士・小林 未佳・横尾 一成・藤武 史行・川村 嘉応 壺状菌の早期検出法
東條 元昭 アカグサレ菌の分類
横尾 一成・川村 嘉応・東條 元昭 アカグサレ菌の越夏生態と菌の検出
川村 嘉応・三根 崇幸 スミノリ病の病徴と発生機序
原田 靖子 スミノリ病原因細菌の検出
伊藤 博 宮城県における養殖ノリの病害
石元 伸一 愛知県のノリ病害発生状況
藤武 史行・久野 勝利 有明海(佐賀県)における養殖ノリの病害の発生

連載
林 健一 日本産エビ類の分類と生態【168】 エビジャコ上科・エビジャコ科−エビジャコ属 1
横浜 康継 海藻という植物【14】 磯焼け対策
今井 一郎 有害有毒赤潮の生物学【6】 シャットネラ赤潮の発生とシストの動態

全国水産試験場長会 会長賞
伊藤 龍星 挟み込み法によるヒジキ養殖技術の確立と種苗生産技術開発

コラム
山から海へ−水と命の回廊をめぐる 月は何処へ行ったのか・その3「月は時を表す天体」 (洲澤 育範)
魚影逍遥−魚に発信機をつけて 彩 (三田村 啓理)
海で拾った万華鏡 外語大の学生から見たベントス・プランクトン学会 (飯島 明子)

184号(2009年10月号)

特集 アユの初期生活史の多様性と地理的変異 (2)

アユは,その名がそのまま英語でも通じるほどよく知られた数少ない日本産の魚類である。しかし,その初期生活史の解明はごく最近になされたものであり,陸封型を含めその研究データは現在蓄積されつつあるものである。緯度の差の大きな日本を縦断して分布する亜種を含むアユ属魚類について,初期生活史の比較や多様性について,最新の情報を交えながら解説しよう。

田子 泰彦 富山湾におけるアユ仔魚の分布特性
荒山 和則 茨城県沿岸域におけるアユ仔稚魚の成長相違要因
山本 敏哉 三河湾でのアユ仔稚魚の分布特性
原田 慈雄・高橋 芳明・藤井 久之 和歌山県日高川における近年のアユ資源変動メカニズム
工藤 孝也 広島県太田川におけるアユ仔稚魚の流下から遡上までの生残状況
涌井 海・八木 佑太・山中 拓也・木下 泉 土佐湾でのアユの母川回帰性と初期生態の河川間比較
南 卓志 アユの初期生活史における諸問題−特集のまとめ−

連載
林 健一 日本産エビ類の分類と生態【167】 タラバエビ科−ジンケンエビ属5,属の検索表
原口 昭 日本の湿原【12】 [最終回]湿原の保全にむけて
横浜 康継 海藻という植物【13】 磯焼けについて
今井 一郎 有害有毒赤潮の生物学【5】 シャットネラのシストの生理学

Research Article
小山 洋道 成体ホヤの中枢神経系

全国水産試験場長会 会長賞
細江 昭 染色体操作による新たな養殖品種「信州サーモン」

コラム
山から海へ−水と命の回廊をめぐる 月は何処へ行ったのか・その2「ホクレア号日本航海と日系ハワイ移民」 (洲澤 育範)
魚影逍遥−魚に発信機をつけて 思い出の味と再会!? (三田村 啓理)
海で拾った万華鏡 小湊実験所の今・昔 (飯島 明子)

183号(2009年8月号)

特集 アユの初期生活史の多様性と地理的変異 (1)

アユは,その名がそのまま英語でも通じるほどよく知られた数少ない日本産の魚類である。しかし,その初期生活史の解明はごく最近になされたものであり,陸封型を含めその研究データは現在蓄積されつつあるものである。緯度の差の大きな日本を縦断して分布する亜種を含むアユ属魚類について,初期生活史の比較や多様性について,最新の情報を交えながら解説しよう。

木下 泉 はじめに:アユ研究の奥深さ
東 幹夫 アユの地理的変異と琵琶湖アユの集団構造再論
東 健作 土佐湾の砂浜海岸砕波帯におけるアユ仔稚魚の季節的・日周的出現様式
岸野 底 南の島,奄美大島に生息するリュウキュウアユの初期生活史
立原 一憲 リュウキュウアユからアユをみる−両亜種の生活史からのアプローチ
田中 秀具 琵琶湖におけるアユ仔稚魚の分布と発育・成長
高橋 勇夫 アユ仔稚魚は河口域に残留しようとしているのか?

連載
林 健一 日本産エビ類の分類と生態【166】 タラバエビ科−ジンケンエビ属4
原口 昭 日本の湿原【11】 湿原植物の生理生態
横浜 康継 海藻という植物【12】 アマモ場という海の草原
グリゴーリー・イヴァノヴィチ・ガラジー,長縄 秀俊 「バイカル湖学」入門【9】 動物相
今井 一郎 有害有毒赤潮の生物学【4】 シャットネラのシスト形成と生活史/<コラム>花粉恐るべし

全国水産試験場長会 会長賞
清川 智之 脂質含量の現場測定による地場産マアジのブランド化

コラム
山から海へ−水と命の回廊をめぐる 月は何処へ行ったのか・その1「海を渡った古代人」 (洲澤 育範)
魚影逍遥−魚に発信機をつけて フィッシュマーケットは未知の味 (三田村 啓理)
海で拾った万華鏡 根性臨海実習 (飯島 明子)

182号(2009年6月号)

特集 海の宝石 ホタルイカ

旬の季節になると必ずといってよいほど話題にも食卓にものぼるホタルイカ。かわいらしい容姿に美しい青い光,ほかの食用イカにはない小さなサイズも愛される理由のひとつかもしれない。しかし,その実態はあまり知られていないのはご存じであろうか。有名な産地といえば富山湾だが,ほかの地域にはいないのだろうか? わたしたちがふだん見ている姿は子供なのか,大人なのか? なぜ光るのか?
謎の多いホタルイカについて,生物学的,化学的,物理学的な面から,また漁業をはじめとする人間とのかかわりなど多面的な角度から解説をした。

土屋 光太郎 ホタルイカの分類学
清道 正嗣 ホタルイカ(Watasenia scintillans)腕発光器
内山 勇,林 清志,小川 嘉彦 富山湾のホタルイカ漁況
南條 暢聡,内山 勇,林 清志 富山湾におけるホタルイカの漁況予報について
道之前 允直,鬼頭 勇次 ホタルイカと光−視覚と発光と環境光
道之前 允直,石川 正樹,鬼頭 勇次 ホタルイカと光−ホタルイカの身投げ
稲村 修 ホタルイカの飼育と展示
(コラム)鬼頭 勇次 ホタルイカの発光に介在する物質

連載
林 健一 日本産エビ類の分類と生態【165】 タラバエビ科−ジンケンエビ属3
佐々木 克之 内湾および干潟における物質循環と生物生産【54】 瀬戸内海漁業12.クルマエビとその他のエビ
原口 昭 日本の湿原【10】 九重−火山がつくる湿原(第2部)
横浜 康継 海藻という植物【11】 藻場という海の森 その2
グリゴーリー・イヴァノヴィチ・ガラジー,長縄 秀俊 「バイカル湖学」入門【8】 バイカルアザラシ
今井 一郎 有害有毒赤潮の生物学【3】 シャットネラ赤潮の発生と増殖生理

コラム
山から海へ−水と命の回廊をめぐる 娘と生物学者とザリガニと (洲澤 育範)
魚影逍遥−魚に発信機をつけて 人柄はお国柄!? (三田村 啓理)
海で拾った万華鏡 四足類屋さんは骨がお好き (飯島 明子)

181号(2009年4月号)

特集 海の貧栄養化とノリ養殖(藤原 建紀・渡邉 康憲・樽谷 賢治:編)

日本の多くの海域で海の栄養分(栄養塩濃度)の低下が起きている。この影響を受けてノリ養殖が困難な状況にある。本特集では,主要なノリ漁場を網羅して日本の沿岸海域の現況を示し,沿岸海域の栄養塩動態の科学を作り上げるアプローチを示す。

藤原 建紀・渡邉 康憲・樽谷 賢治 「海の貧栄養化とノリ養殖」によせて
渡邉 康憲 ノリ養殖と珪藻赤潮・栄養塩
高木 秀蔵・藤沢 節茂・藤原 建紀 備讃瀬戸のノリ養殖の現状と河川からの栄養塩供給
筧 茂穂・藤原 建紀 数値モデルによる栄養塩動態の解明
多田 邦尚・西川 哲也・小野 哲 大型珪藻の栄養塩動態における役割
藤原 建紀・駒井 幸雄 沿岸海域の栄養塩動態
樽谷 賢治 日本におけるノリ養殖と栄養塩環境の現状
原田 和弘・堀 豊・西川 哲也・藤原 建紀 播磨灘の栄養塩環境とノリ養殖
和西 昭仁・小柳 隆文・畑間 俊弘 周防灘における栄養塩の減少とノリ養殖の衰退
大橋 昭彦・荒川 哲也・岡田 元・石田 基雄・鈴木 輝明 三河湾の栄養塩環境とノリ養殖
坂口 研一・岩出 将英・藤田 弘一 伊勢湾の栄養塩環境とノリ養殖
長谷川 健一・林 俊裕 東京湾の栄養塩環境とノリ養殖
伊藤 博・須藤 篤史 仙台湾の栄養塩環境とノリ養殖
首藤 俊雄・松原 賢・久野 勝利 有明海の栄養塩環境とノリ養殖
渕上 哲 博多湾の栄養塩環境とノリ養殖

連載
林 健一 日本産エビ類の分類と生態【164】 タラバエビ科−ジンケンエビ属2
佐々木 克之 内湾および干潟における物質循環と生物生産【53】 瀬戸内海漁業11.カレイ類とアナゴ
原口 昭 日本の湿原【9】 九重−火山がつくる湿原(第1部)
横浜 康継 海藻という植物【10】 藻場という海の森 その1
今井 一郎 有害有毒赤潮の生物学【2】 ラフィド藻

Research Article
横山 寿 中国産 Paraprionospio 属多毛類 4 種の形態,分布および系統

コラム
魚影逍遥−魚に発信機をつけて 今宵,Sushi Bar で(三田村 啓理)
海で拾った万華鏡 文系大学教員という生活 (飯島 明子)

180号(2009年2月号)

特集 鹿児島湾−深奥な魅力を探る

日本の沿岸は複雑で,地域によって独特の特徴をもつ。そのひとつが今回の鹿児島湾だ。桜島をかこむ青く静かな海という印象が強い鹿児島湾。その魅力は水面下の青い世界のなかにある。半閉鎖的内湾でありながら水深 200 m を超える深海部分を有し,海底火山が今なお火山性ガスを噴出するこの湾は,ほかの内湾にはみられない特異的な環境をもつ海なのである。急峻な海底勾配と浅く狭い水道は海水の流れを複雑にし,特異的な生物相をつくりあげる。湾外からは黒潮がものを運び,半閉鎖的な内湾ゆえに現代が抱える問題も発生する。稀有な海,鹿児島湾の魅力を紹介しよう。

大富 潤  特集「鹿児島湾−深奥な魅力を探る」にあたって
仁科 文子・山中 有一・東 政能・幅野 明正・中村 啓彦  鹿児島湾の海水循環
大木 公彦  鹿児島湾の地質学的背景と堆積環境
大富 潤・熊谷 憲治・明石 和貴  鹿児島湾の底棲魚介類
三浦 知之  鹿児島湾の火山性ガス噴出孔とサツマハオリムシ
小針 統・小針 有里恵・市川 敏弘・釘田 禎之・吉田 拓己・藤井 友生・古橋 智志・ 山本 孝・幅野 明正・福田 隆  鹿児島湾における微小プランクトン群集の季節動態
藤枝 繁  鹿児島湾における海岸漂着ごみと海底堆積ごみ
連載
林 健一 日本産エビ類の分類と生態【163】 タラバエビ科−カザリジンケンエビ属・ジンケンエビ属1
原口 昭 日本の湿原【8】 深泥池 第2部
横浜 康継 海藻という植物【9】 亜熱帯に育つコンブ科海藻アントクメ
今井 一郎 (新連載)有害有毒赤潮の生物学【1】 有害有毒赤潮序論
グリゴーリー・イヴァノヴィチ・ガラジー,長縄 秀俊 「バイカル湖学」入門【7】 氷の世界(2)

コラム
魚影逍遥−魚に発信機をつけて トロムソからの招待状 (三田村 啓理)
釣師がであったモノたち 駿河湾であわや電撃!?(新家 邦紹)
海で拾った万華鏡 ベントス屋は海洋生物の夢を見るか? (飯島 明子)

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