鯨類生態学読本

加藤 秀弘・大隅 清治:編
B5判/220頁/定価 本体1,900円(税別)/ISBN4-915342-49-2


現在の鯨類資源学で焦点となっているトピックスや鯨類調査の新技術にいて、研究の最前線にいる研究者自身が各々の専門分野を分かりやすくまとめた。鯨類資源学の最も今日的な専門書として、また大学院生、学部学生の演習やゼミ資料として、さらに鯨類学や捕鯨問題に関心のある方々への基礎情報として、価値ある一冊。


【主要目次】

普及版作成にあたり/刊行にあたり(旧版)/最近の鯨類分類体系と名称

<鯨類の持続的利用は可能か>

鯨類特集にあたり―我が国における鯨類資源研究の方向性―(加藤秀弘)/鯨類資源の利用の歴史とIWC(大隅清治)/鯨類捕獲調査が目指すもの(藤瀬良弘) /IWC改訂管理方式(田中栄次)/生態系と鯨類(川原重幸)/小型鯨類の管理(岩崎俊秀・木白俊哉・加藤秀弘)/日本の鯨類目視調査の現状と将来(宮下富夫) /鯨類の持続的利用は可能か?(畑中寛)/ミンククジラの性成熟年齢若齢化が意味するもの―南極海大型鯨類の動態と新たな調査計画の展開―(加藤秀弘)

<鯨類調査の新技術>

鯨 類における遺伝学的手法を用いた系群判別(後藤睦夫・上田真久)/ハクジラ類の年齢査定(木白俊哉)/耳垢栓を用いたヒゲクジラ類の年齢査定技術―南半球産ミンククジラを例として―(銭谷亮子・加藤秀弘/南極海におけるクロミンククジラアセスメント航海の変遷と概要(松岡耕二)/ヒゲクジラ類の食性解析―生態系解明の手段としての技術−(田村力)/鯨類の潜水行動研究(大谷誠司)/鯨類における音響調査技術の現状と展望(島田裕之)/バイオプシー・サンプリングシステムの開発(西脇茂利)/ハクジラ類の胃内容物精密分析手技―古くて新しい食性研究のスタンダード―(大泉宏)/計量魚群探知機による鯨類餌生物調査(村瀬弘人・木和田広司)/有機塩素化合物や重金属をトレーサーとした鯨類の生態解明の試み(藤瀬良弘・安永玄太・田辺信介)/鯨類の資源量推定のための飛行機目視調査―スナメリに対する調査―(吉田英可)/安定同位体比を用いた鯨類の生態研究(坂東武治)/鯨類の人工授精に向けて―雄ミンククジラにおける精子の保存と利用―(茂越敏弘)/南極海鯨類目視調査による資源量推定方法の問題点―観察者の経験年数を例として ―(森光代・松田裕之)/鯨類資源変動傾向の解析のためのHITTER-FITTERプログラム(袴田高志)/IWCで用いられている鯨類資源評価・管理に関する数理的手法(岡村寛)/小型鯨類の衛星追跡(岩崎俊秀)/マイクロデータロガーによるアカウミガメの潜水行動の研究(南川真吾)

<調査と倫理>

JARPAの南極海産大型鯨類の生物学的情報入手への貢献(ルイス A. パステネ)/人道的捕殺とは何か―捕鯨と動物福祉―(石川創)

−コラム−世紀を越えたシロナガスクジラ(加藤秀弘)


<本書は2002年に小社より発行した「鯨類資源の持続的利用は可能か−鯨類資源研究の最前線」を,最新の事情に合わせ再編集,一部改訂し,普及版として出版たものです>


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鯨類資源の持続的利用は可能か 鯨類資源研究の最前線 <販売終了:上記普及版のご利用をお願いいたします>

加藤 秀弘・大隅 清治:編
B5判/213頁/価格3150円(税込)/ISBN4-915342-31-X

水界に生息する哺乳動物群は地球上のあらゆる水域に適応放散している。これらの動物群は水棲哺乳類(もしくは水生哺乳類)として表記するほうが正しいかもしれないが,一般的には海産哺乳類として浸透している。本書では,おもに海域に生息する鯨類を中心に,ジュゴンやマナティなどカイギュウ類,アシカ,アザラシなどを含む鰭脚類について展開しており,ほかに例をみない構成となっている
基本的に(1)生物としての鯨類・海産哺乳類, (2)資源として鯨類,(3)人類と鯨類の関係を取り扱い,極力最新の情報や学術的な進展にも対応できるよう,各講演会や授業などにおいて付説した事柄を取り込むためのメモ欄を併設した。受講者各位には受講後にもふり返ることのできるような独自の書籍が完成するだろう。陸に起源をもつ鯨類や海産哺乳類が,いかにして水界という新しい環境になじんできたかを学び,今後の“人類と環境の関係”を再考する糧の一助となれば幸いである。

【主要目次】
刊行にあたり(加藤秀弘・大隅清治)/IWC下関総会に臨むにあたって―鯨類科学における日本科学者の貢献―(小松正之)/第54回国際捕鯨委員会(IWC)下関会議の焦点―鯨類の捕食と漁業との競合―(森下丈二)/持続的利用と人間の心構え(田中昌一)/最近の鯨類分類体系と名称(加藤秀弘)

<鯨類の持続的利用は可能か>
鯨類特集にあたり―我が国における鯨類資源研究の方向性―(加藤秀弘)/鯨類資源の利用の歴史とIWC(大隅清治)/鯨類捕獲調査が目指すもの(藤瀬良弘) /IWC改訂管理方式(田中栄次)/生態系と鯨類(川原重幸)/小型鯨類の管理(岩崎俊秀・木白俊哉・加藤秀弘)/日本の鯨類目視調査の現状と将来(宮下富夫) /鯨類の持続的利用は可能か?(畑中寛)

<性成熟年齢の若齢化が意味するもの>
ミンククジラの性成熟年齢若齢化が意味するもの―南極海大型鯨類の動態と新たな調査計画の展開―(加藤秀弘)/小型鯨類の衛星追跡(岩崎俊秀)/マイクロデータロガーによるアカウミガメの潜水行動の研究(南川真吾)

<鯨類調査の新技術>
鯨類における遺伝学的手法を用いた系群判別(後藤睦夫・上田真久)/ハクジラ類の年齢査定(木白俊哉)/耳垢栓を用いたヒゲクジラ類の年齢査定技術―南半球産ミンククジラを例として―(銭谷亮子・加藤秀弘/南極海におけるクロミンククジラアセスメント航海の変遷と概要(松岡耕二)/ヒゲクジラ類の食性解析―生態系解明の手段としての技術−(田村力)/鯨類の潜水行動研究(大谷誠司)/鯨類における音響調査技術の現状と展望(島田裕之)/バイオプシー・サンプリングシステムの開発(西脇茂利)/ハクジラ類の胃内容物精密分析手技―古くて新しい食性研究のスタンダード―(大泉宏)/計量魚群探知機による鯨類餌生物調査(村瀬弘人・木和田広司)/有機塩素化合物や重金属をトレーサーとした鯨類の生態解明の試み(藤瀬良弘・安永玄太・田辺信介)/鯨類の資源量推定のための飛行機目視調査―スナメリに対する調査―(吉田英可)/安定同位体比を用いた鯨類の生態研究(坂東武治)/鯨類の人工授精に向けて―雄ミンククジラにおける精子の保存と利用―(茂越敏弘)/南極海鯨類目視調査による資源量推定方法の問題点―観察者の経験年数を例として―(森光代・松田裕之)/鯨類資源変動傾向の解析のためのHITTER-FITTERプログラム(袴田高志)/IWCで用いられている鯨類資源評価・管理に関する数理的手法(岡村寛)

<調査と倫理>
JARPAの南極海産大型鯨類の生物学的情報入手への貢献(ルイス A. パステネ)/人道的捕殺とは何か―捕鯨と動物福祉―(石川創)
−コラム−世紀を越えたシロナガスクジラ(加藤秀弘)